「真剣師 小池重明」という本の紹介です
著者は団鬼六先生です。
SM小説とかで非常に有名な方ですが
将棋との関わりも強いです。
「真剣師」というのは
お金を賭けて戦う棋士の事を言います。
私は将棋に関しては素人ですが
小池重明という名前はもちろん知ってるし、
だいたいどのような人だったかも本を
読む前から知ってました。
とにかく金を賭けた勝負では負け知らず。
アマ将棋会では敵がおらず、
プロ相手でも来る敵はことごとく
撃ち破ります。
将棋会においてアマチュアとプロの違いは
相撲に例えれば解りやすいです。
学生横綱で鳴り物入りで入門したとしても
番付は幕下つけだしとかです(それでも凄いが)。
いきなり十両で成り立つか?いや、
成り立たないでしょう。
ましてや幕入りなんて、夢のまた夢です。
それぐらいプロとアマの差が激しいのです。
また、普通は棋士に限らず勝負事を生業に
してる者にとっては、金は二の次であり、
一番はやはり「勝つ」という名誉にこだわりますが、
彼にとっては金が全て(笑)
相手に気持ちよくご祝儀をはずんでもらう為には
接戦を演じてわざと負けたりするのは日常茶飯事です。
3本勝負なら必ず相手に1本は取らせる。
勝った後も、「いや~、ゆるめていただいたおかげで
勝ちを拾わせていただきました」なんて如才がないです。
職場のお金を盗んだり、詐欺まがいの事を
しでかすのは度々であり、必ず人妻と駆け落ち。
それも3回も(笑)
完全なる人格破綻者ですが、妙に人をひきつける
魅力というものがありまして、一時は小池の
身元引受人のような立場であった団先生も
呆れつつも魅了されてしまった一人です。
この本は非常に面白いです。
将棋を扱っていますが、
将棋についての知識、それこそ駒の動かし方とか、
そもそも駒の種類すら解らない人が読んでも
充分面白いと思います。
羽生棋士とか、大人気の藤井棋士なんかとは
まったく住む世界が違う、ある意味で
天才である小池重明の44年という短い生涯を
鮮やかに描いた傑作であります。
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