「知って得する切手の話」です

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サブタイトルは、「その集め方・楽しみ方」です。
1998年に発売された本でして、数多くの切手関連本を
発行している日本郵趣出版からのものになります。

注目は、やはり1998年に発売、という事でしょう。
我が国においては「切手収集」という趣味が
広く一般に広まったのは、やはり1970年代からであり
絶頂期を迎えた上で、1980年代半ばには、もう完全に
ブームが去った、なんてかたちです。
ブームを支えたのは、なんといっても全国の子供たち
なのですが、ファミコンに代表されるテレビゲームの
普及などで、切手収集やコイン集めなどのコレクション型の
趣味から遊びの傾向が大きく変化したのが原因かと
思います。

そんななかで、この本の発売は1998年。
これが2000年代に入ると、文化系女子の
広がりから「切手女子」なんて言葉が生まれるぐらい、
また切手収集は盛り返してくるのですが、
1990年後半は、切手収集というブームが去った事を
認識しつつ、それでも興味を少しでも持った人に対し、
「どうですか?また集めてみませんか?」なんて
感じで呼びかけるような内容となっております。

定番的な、そもそも切手とは?なんて
その発祥の歴史などを踏まえつつ、
切手の価値について、いわゆるどのようにして
切手の販売価格は決まっていくのか?なんて
事を解説してます。
切手を手に入れる場合は、まずは郵便局での購入が
手っ取り早いのですが、「切手収集ブームの時は
郵便局に並ばなければ記念切手は買えなかったが
今現在は以前の記念切手も探せば結構残ってる」なんて
自虐を交えてたり(笑)

それと専門の切手商での購入やオークションの紹介など。
今現在は、切手商として実店舗を設けてる店は非常に
少なく、多くがネット販売に切り替えてますね。
それとオークションという形態も、手軽なヤフオクや
メルカリに形を変えております。
私も切手商のオンラインサイトはいくつか登録してますし
メルカリで切手を購入した事は何度かあります。

そして本題の「楽しみ方」ですね。
まずは「図案」です。
そして、その図案にまつわる多くの情報を集めて
吸収する楽しみがあります。
また、印刷技術だったり消印などの切手の周辺まで
手を広げていくと楽しみ方は無限です。

個人的には「鑑賞する」という、実はストレートな
楽しみ方が一番好きです。
昔はとにかく「数多く集める」というのを
目指してましたが、今はまったくそんな気はありません。
数十年ぶりに切手収集を再開した今では、本当に好きなモノだけ
集めるようにしています。
幼少の頃に憧れてた「見返り美人」とか「月に雁」といった
大物を始め、「文化人シリーズ」などのコンプリートなどですね。
以前に記事にしましたが、「切手趣味週間」がビートルズなら
「国際文通週間」はローリング・ストーンズです。
それでは「文化人シリーズ」は?
文化人はレッド・ツェッペリンですな(笑)

昔は、とにかく集める事にこだわり、そしてコレクターの
一番の楽しみとして、「ストックブックの中で切手を
あちこちに移動させる」という、チマチマした事を
熱心におこなってましたが、最近はもっぱら
「しげしげ」と切手を眺めてます。
とくにルーペでじっくり見てみると、その印刷の美しさに
思わずウットリとしてしまいます。
私が使ってるルーペは、ルーペなんていうのもおこがましい、
無印良品の小型ルーペなのですが、それでも
非常にキレイに鑑賞できます。
じっくり小さな切手を眺めてると、その小さな切手に
吸い込まれてしまうような錯覚を覚えます。
ルーペに関しては、きちんと情報を集め、
いずれ専用のものを購入したいですね。

そして情報の集め方。
まずはカタログを筆頭に、郵趣出版だけあって
自社の宣伝にも余念がありません(笑)
これも以前に記事にしましたが、日本郵趣出版から出てる本は
必ず本の中で自分とこの本をいくつも紹介するページが
あるんですよね。自分で書いた本以外も、仲間内で
褒め合ってるような感じです(笑)

そして一番重要な最終章で、
「収集を長く続けるためには」なんて事に触れています。
これはブームの時に重なるのですが、小学生ぐらいの時に
熱心に集めていた人が、遊びの傾向が変わったので
集めなくなった、なんて先ほど書きましたが
実際は中学、高校になると部活動や受験、そして
大学出て就職、なんて感じで切手収集に時間を費やせなく
なるのですよね~。
この本では、切手収集というものは、あくまでも精神的に
余裕のある時に楽しむものであり、いくらでも一休みして
構わないと、しています。そして心に余裕が出てきたら
また再開する、なんて感じで、ゆっくり長く切手に
付き合う事を推奨しております。

話は横道に逸れますが、切手収集家として非常に有名な
アメリカのルーズベルト大統領は、毎日毎日、激務の
大統領職をこなすうえで、帰宅してから切手を眺めたり
チマチマと整理したりするのを、一番の楽しみというか
心の拠り所としていたみたいです。
切手が癒しとなるわけですな。
これもわかるな~。美しい切手の絵柄をルーペで観察してると
仕事上の様々な案件なんて、どうでもよくなって
きますからね(笑)

私と切手との付き合い方は、
とにかく「気に入ったモノを集める」というのを
今後も継続させていこうと思ってます。
さしあたっては、定番絵柄である、芸術関係を少しずつ
増やしていきたいです。
「ゴッホ」とかは定番なので、多くの国からゴッホの絵画が
切手になってるのですが、やはり良し悪しがあるというか
なんでもかんでもゴッホの切手なら、いいわけでは
ないんですよね。いまいち「これだ!!」というものが
見つかってないので、じっくり探してみようと
思っております。

この記事へのコメント

2025年05月15日 11:04
カバーの色が「スタンプくんの切手教室」と一緒じゃないですか?
切手の本なら、この色(薄緑色?)と決められているのでしょうか、郵趣協会とかで(笑)。

そしてなにごとによらず、気に入ったものを集めるのが一番ですよね。
「それ収集家の常識!」

で、記事中にあった「ルーペ」が気にかかります。
切手よりも、「ルーペ」にフォーカスしてしまったりして……。
何本もルーペを集めて、この切手にはこっちが……なんて(笑)。

2025年05月15日 22:33
しろまめさん、どうもです。

実は以前にルーペ専門店(あるんですよ)に
立ち寄った事があるのです。
まさにピンキリでして、手頃に買えるものもあるけど
高いものはメチャクチャ高い!
でも個人的には高いのが欲しい!なんて感じでした。
切手よりも遥かに上回る値段のルーペというのも
本末転倒ですが(笑)
2025年05月16日 10:34
その「本末転倒」に思える部分に、趣味の広がり、関心領域の拡大という至福が潜んでいるのです!
さあ、ルーペを買いに行きましょう!
2025年05月17日 10:14
しろまめさん、どうもです。

ルーペに関連した話ですが、
よく「超マクロ映像」とかに
凝る人がいます。
その流れで、超ハイスピード映像とか。
ミルクが入ったお皿にイチゴを落として
超スローモーションでミルクの波紋を
映したりするやつです。
おそらく、もともとは「ルーペ好き」なんだと
思うんですよ(笑)
見るだけで飽き足らず、それを映像で残そうと
したりするわけですな。だから世間には、隠れた
ルーペ好きが数多く存在してると思います(笑)

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