「風の谷のナウシカに関する主観的一考察」を踏まえナウシカを再読

CIMG27nsgst88.JPG

野口悠紀雄先生の、
「超整理日誌」です。
上質なコラム、エッセイ集なのですが
巻末にボーナストラックのような感じで
「風の谷のナウシカに関する主観的一考察」という、
漫画「風の谷のナウシカ」に対する、
野口先生の思いが詰まった論文のようなものが
掲載されています。

CIMG2786.JPG

アニメ映画「風の谷のナウシカ」は
傑作中の傑作です。誰が観ても
面白いと思います(小さな子供だと少し内容が
難しいかもしれませんが)。
ただ、それに対し、漫画版のほうは非常に
難解でして、多くの方が途中で挫折(笑)
全7巻なのですが、映画版は内容を編集する感じで
2巻ぐらいまでのものでして、実際の漫画版は
非常に複雑な構造となっております。

野口先生は、もともとファンタジー小説が
大好きなので、「指輪物語」と「ナウシカ」の
関連性などを踏まえつつ、漫画版の内容に
かなり踏み込んでいきますが、そんな野口先生でも、
「5巻目以降は非常に難解で複雑となる」としています。
あれだけ頭の良い人でさえ、「難解で複雑」と
してるのだから、我々一般人が読んでも
理解できないのは当たり前かもしれませんな(笑)

野口先生いわく、漫画版の連載が途絶え、
長い休載期間を経てから連載再開となったが
その休載期間が非常に問題である、との事。
ようは、作者の宮崎駿先生自身が想定していた
物語の結末に対し、それを凌駕するような
現実の世界の様々な出来事が起こり、
自分の描いた結末が非常に陳腐なものに
思えたのでしょうね。
漫画を現実が超えてしまったのです。
だから、軌道修正し、結末に至る過程を
大幅に変更する事で、漫画の内容が
非常に複雑なものになってしまったのではないか?
なんて考察されています。

ちなみに、「ファンタジーの条件」というものに触れており、
「ヒーローが追い詰められた時、かぶってる帽子から
魔法の兎が次々と飛び出してくるようでは
作品には価値がない」と、しています。
その説でいうと、「ドラえもん」はファンタジー
失格の作品ですが、野口先生いわく、
「まことに楽しい作品ではあるが」と、
フォローする気配りを見せています(笑)

kusyanasugeeyona.JPG

ちなみに、トルメキアのヴ王の第4皇女である、
クシャナ殿下に対しては、アニメ版で
「道徳心の欠けた野心的な権力亡者として
描かれてる。クシャナ・ファンとしては
絶対に許す事ができない」と、非常に怒ってます(笑)

いや~、グッときますね(笑)
私もクシャナは美人でカッコイイので大好きです。
多くの方が、クシャナ殿下のコスプレを披露してますね。
原作を忠実に再現してて素晴らしいコスプレばかりですが
かんじんの「ナウシカ」に関しては、
いまだに原作に並ぶようなコスプレを
見た事がありません。
そう考えると、ナウシカって、やっぱり凄い
キャラクターなのだな、なんて思います。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック